裁判官 ☆ データベース - 福島地いわき支判H30.3.22 損害賠償請求事件
原発避難者訴訟、東電に賠償命令 地裁いわき支部 全国7件目判決

 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県の8市町村から避難した住民ら216人が、ふるさとでの生活を奪われたとして、東電に計約133億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁いわき支部(島村典男裁判長)は22日、東電の責任を認め213人に約6億1千万円を支払うよう命じた。
 全国で約30件ある同種訴訟で判決は7件目。被告が国と東電の訴訟と、東電のみの訴訟があるが、過去6件は東電に賠償命令が出ている。今回は東電の責任明確化のため、被告を東電のみとした。いわき支部がある福島県いわき市には避難者が多く住んでいる。
(2018.3.22 14:58 産経ニュース)

原発避難訴訟、東電に賠償命令…福島地裁支部

 東京電力福島第一原発事故で避難指示区域となった福島県双葉郡の住民らが、住み慣れた古里を追われたなどとして、東電に約130億円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が22日、福島地裁いわき支部であった。
 島村典男裁判長は、原告77世帯216人のうち213人に計約6億1240万円を支払うよう東電に命じた。
 原告側の弁護士によると、同種の訴訟は全国で約30件あり、判決が出たのは7例目。いずれも東電の賠償責任を認めている。
 原告らは事故当時、後の避難指示区域や旧緊急時避難準備区域に居住。国の指針に沿って東電が支払った慰謝料の額が妥当だったかや津波の予見可能性、対策を巡る東電の過失の有無が裁判の争点となった。
 原告側は、古里を追われた「ふるさと喪失慰謝料」や、避難に伴う精神的苦痛に対する「避難慰謝料」などを請求していたが、判決では、「平穏な生活を害され、過酷な避難生活を強いられた」として、二つの慰謝料を包括的に評価して金額を算出。東電がこれまで支払った慰謝料に、避難指示区域の原告に150万円、旧緊急時避難準備区域の原告には70万円を原則一律で上乗せした。
 また、原告側は、津波は予見できたなどと主張したが、判決は、東電の対応について「故意や重過失までは認められない」と指摘した。
 原告側の弁護士は「増額分がわずかで、憤りや不満を覚える。司法が役割を果たしていない」と判決を批判。東電広報部は「判決の内容を精査し、対応を検討していく」とした。
(2018年03月22日 20時19分 読売新聞)

原発避難者訴訟、213人慰謝料増額 地裁いわき、東電に賠償命令

 東京電力福島第1原発事故で避難指示を受けた8市町村の住民ら77世帯216人が、東電に約133億円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が22日、地裁いわき支部で言い渡され、島村典男裁判長は原告213人に約6億1000万円の賠償を命じた。原則として避難区域の原告に150万円、第1原発半径20〜30キロの原告に70万円を上乗せし、既存の枠組みを超える賠償を認めた。
 国で提訴されている約30件の同種訴訟で7件目、県内では昨年10月の福島地裁に続く2件目の判決。過去の判決はいずれも東電に慰謝料の増額を命じた。結審済みの訴訟ではこの日が最後の判決のため、原発事故を巡る司法判断の一つの区切りとして注目された。
 原告は、古里での生活を破壊されたとして1人当たり2000万円の「ふるさと喪失慰謝料」、月額50万円の「避難慰謝料」などを請求。島村裁判長は「二つの慰謝料を明確に分けるのは困難」と判断し、事故前後の生活の変化などを基に慰謝料を算定した。
 住民1人当たりの慰謝料は1600万〜250万円が妥当としたが、東電が既に支払った分を差し引き、原則150万〜70万円を上乗せした。事故時に県外在住や生まれていなかった3人の請求は棄却した。東電が2008(平成20)年4月までには大津波の到来を予測できた可能性があると認めた一方、具体的な対策を取らなかったことが「著しく合理性が欠けるとまでは認められない」とした。
 原告は、裁判の長期化を避けて早期の被害救済を図るために東電だけを被告とした。判決を受け、東電は「内容を精査して対応を検討する」とコメント。原告側は「認定された慰謝料の水準が低すぎる」などとして、控訴を前提に準備を進めるとしている。
(2018年03月23日 08時00分 福島民友)