裁判官 ☆ データベース - 那覇地判R2.6.30 国家賠償請求事件
那覇地裁が請求棄却 安保法制違憲訴訟

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法違反で平和的生存権を侵害しているなどとして、県民82人が国に1人当たり1万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁(平山馨裁判長)は30日、請求を棄却した。憲法判断に踏み込まなかった。弁護士らの呼び掛けで全国22の地裁・支部に起こした集団訴訟の一つで、いずれも請求を退けた札幌、東京、大阪などの各地裁に続く6件目の判決となった。
(6/30(火) 15:26 沖縄タイムス)

安保法制違憲訴訟、那覇地裁でも請求棄却 憲法判断を示さず

 集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法(安保法制)は憲法に違反するとして、県内在住の戦争体験者や米軍基地・自衛隊基地周辺の住民82人が国を相手に国家賠償を求めた訴訟の判決が30日、那覇地裁(平山馨裁判長)であった。平山裁判長は「原告らの請求にはいずれも理由がない」として請求を棄却した。焦点となっていた安保法制についての憲法判断は示さなかった。
 判決では、原告が主張する安保法制の可決と制定による平和的生存権や人格権、憲法改正・制定権の侵害について、「権利性を欠くか、権利性があるものでも本件各行為によって侵害されているものではない」と判示。原告の訴えを退け、「憲法改正・決定権の侵害を標榜することで裁判所の憲法解釈を求められることにはならない」として憲法判断も避けた。
 一方で、原告側が、安保法制が沖縄戦の記憶を呼び起こすことや、相手国が日本を敵対国として攻撃することになると指摘した点については、「全く理解できないといったようなものではない」と一定の配慮を示した。沖縄戦の経験と在日米軍基地が集中する地域性に言及し、「本土の市民が抱く危惧に比べても、その懸念は、より切実性のあるものとして捉えられている」と示した。
 同種訴訟は全国22の地裁・支部で提起。札幌と東京などでは、棄却の判決が出ているが、いずれの裁判所も憲法判断を示していない。【琉球新報電子版】
(6/30(火) 16:29 琉球新報)

安保法違憲訴訟、請求棄却 那覇地裁「切実性は理解」

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は違憲だとして、沖縄県内の戦争体験者や米軍基地の周辺住民ら計82人が、国を相手取り1人1万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が30日、那覇地裁であった。平山馨裁判長は請求を棄却し、憲法判断はしなかった。
 原告側は、2016年施行の安保法で認められた集団的自衛権の行使について、憲法9条の解釈を否定し、違憲と主張。原告側が安保法施行により侵害されたと訴えた「平和に生きる権利」(平和的生存権)について、判決は「具体的な権利として保障されていると解することはできない」として退けた。
 戦争に巻き込まれる危険性が高まるとの主張についても、原告らの安全が侵害される具体的な危険が発生しているとは認めがたいと判断した。ただ、太平洋戦争末期の沖縄戦や米軍統治などに触れ、沖縄に集中する米軍基地は戦争時に標的になりうるとして「本土の市民が抱く危惧に比べ、より切実性のあるものと捉えられていることは十分理解できる」とした。
 その上で、憲法解釈によって存否が左右される具体的権利が認められないなどとして、憲法判断は不要と結論づけた。
 同様の集団訴訟は22地裁で25件起こされ、原告は約7700人。これまで5件の地裁判決はいずれも憲法判断をせず、原告側が敗訴している。(岡田将平)
(6/30(火) 21:22 朝日新聞)