裁判官 ☆ データベース - 大阪高決R2.3.16 控訴取下無効確認決定に対する異議申立事件
中1男女殺害 控訴取り下げ無効「誤り」 大阪高裁、差し戻し

 大阪府寝屋川市の中1男女殺害事件で、死刑判決を受けた山田浩二被告(49)の控訴取り下げを無効とした大阪高裁第6刑事部の決定について、大阪高裁第1刑事部(和田真裁判長)は16日、決定を取り消し、審理を第6刑事部に差し戻す決定を出した。「無効とした判断には誤りがある」と指摘し、被告の精神状態などを再検討するよう求めた。
 山田被告は殺人罪に問われ、裁判員裁判の1審・大阪地裁(2018年12月)で死刑判決を受けた。拘置所に収容中の19年5月、控訴を取り下げて死刑が確定したが、取り下げを無効とするよう弁護人が高裁に申し立てた。
 第6刑事部の村山浩昭裁判長は同12月、死刑が確定すると被告が明確に意識していなかった疑いがあると判断。「直ちに判決を確定させることに強い違和感を覚える」と控訴審を開くよう決定した。
 検察側が申し立てた異議審で、和田裁判長は無効決定について「合理的な根拠を示していない」と指摘。村山裁判長が述べた違和感などについても「根拠にはならず、法解釈の枠を超えている」と批判した。その上で、被告の訴訟能力に関する判断材料が不足していると言及。専門家の意見を求めるなどして、第6刑事部が改めて検討すべきだと判断した。【村松洋】
(2020年3月17日 毎日新聞)