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障害者の死亡事故訴訟 施設側の過失認めず 名古屋地裁、逸失利益の判断は示さず

 愛知県安城市で2013年、重度の知的障害があった鶴田早亨(はやと)さん(当時28歳)が障害者支援施設を抜け出して死亡した事故を巡り、遺族が施設を運営する社会福祉法人に約7200万円の賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁(末吉幹和裁判長)は22日、施設側に過失はないとして請求を棄却した。遺族側は控訴する方針。
 鶴田さんは就労困難だったが遺族側は賠償請求に当たって「命の価値は法の下で平等」と訴え、将来働いて得られたはずの「逸失利益」について、全年齢の男女の平均賃金をベースに算定するよう求めていた。しかし、判決はこの点に関する判断を示さなかった。
 判決によると、鶴田さんは13年3月に施設を抜け出し、近くの商業施設で陳列されたドーナツを大量に口に詰め込んで窒息死した。
 遺族側は、入所者が中から開けられない扉を開けたままにして、鶴田さんを見ていなかったとして施設側の安全配慮義務違反を主張した。判決は、出入り業者が扉を開けた可能性を指摘し、職員が目を離して、出て行くのに気づかなかったことに過失があったとは言えないと結論づけた。
 原告で鶴田さんの兄明日香さん(39)は「ぼうぜんとしている。障害者は(施設から)出て行っても仕方ないと言われたようだ」と憤った。代理人の中谷雄二弁護士は「非常識な判決。入所者の命の安全を守るのは施設の一番の義務」と語った。【野村阿悠子】
(2019年2月22日 20時56分(最終更新 2月22日 21時59分) 毎日新聞)

障害者施設出て死亡、遺族の賠償請求棄却 名古屋地裁

 愛知県安城市の障害者支援施設を抜け出した後に死亡した鶴田早亨さん(当時28)の遺族が施設の運営法人に約7200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が22日、名古屋地裁であった。末吉幹和裁判長は、施設の安全配慮義務違反はなかったとして請求を棄却した。
 末吉裁判長は判決理由で「施設職員はオートロックの扉を開けたままにしないよう注意していた」と指摘。出入り口は建築業者なども使っていたことから「当日扉が開いていた原因が職員にある証拠はない」と述べた。
 判決によると、重度の知的障害がある鶴田さんは2013年、職員が目を離した隙に施設を抜け出し、商業施設で陳列されていたドーナツを喉に詰まらせて亡くなった。
 鶴田さんの死亡後、施設側は1800万円の賠償を提案したが、遺族は将来の収入にあたる「逸失利益」が健常者より低く算定されているとして折り合わず、14年に提訴。訴訟では施設側が賠償責任を否定していた。
(2019/2/22 19:11 日経新聞)

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