報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

ハンマーで男児殴打、男に有罪判決 名古屋地裁

 4月に名古屋市中川区のアパートで小学5年の男児の頭をハンマーで殴って軽傷を負わせたとして、傷害罪に問われた無職、水谷嘉治被告(60)の判決公判が11日、名古屋地裁で開かれた。西山志帆裁判官は「危険で悪質な犯行だ」として懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。
 西山裁判官は判決理由で「騒音の原因が男児の部屋にあると思い込み、無抵抗な男児を重い金属製のハンマーで殴った」と指摘。「理由も分からずに襲われた男児の精神的苦痛は大きい」と断じた。その上で、水谷被告が反省の態度を示していることから執行猶予付き判決が妥当と判断した。
 判決によると、水谷被告は4月、中川区のアパートで別の部屋に住む男児の後頭部をハンマーで殴り、全治約2週間の軽傷を負わせた。被告人質問では「半年から1年ほど前から重低音が響き、ストレスがたまっていた」と話した。
 愛知県警は殺人未遂容疑で逮捕。名古屋地検は傷害罪で起訴した。
(2018/7/11 11:25 日経新聞)

男児ハンマー殴打、男有罪 「無抵抗の子供と知りながら殴打、危険で凶悪な行為」名古屋地裁

 名古屋市中川区のアパートで4月、10歳だった男児をハンマーで殴ってけがを負わせたとして、傷害罪に問われた無職、水谷嘉治被告(60)に、名古屋地裁は11日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
 西山志帆裁判官は判決理由で「以前から悩んでいた騒音の原因が被害者方にあると思い込み犯行に及んだが、無抵抗の子供と知りながら金属製のハンマーで殴る理由としては正当化できず、危険で凶悪な行為だ」と指摘。一方で、被害弁償したことなどを考慮した。
 判決によると、水谷被告は4月23日夜、同じアパートの別の部屋に住む男児の後頭部をハンマーで殴り、約2週間のけがを負わせた。
(2018.7.11 12:10 産経WEST)

PDF

平成30年(わ)第681号 傷害
主文
被告人を懲役1年6月に処する。
この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は,当時居住していた部屋の上の階にある名古屋市a区b町c丁目d番地
e号のA方から騒音がしていると思い込んで腹を立て,平成30年4月23日午後
8時16分頃,同室内において,居住していたB(当時10歳)が掛布団の中に潜り
込んだところ,持っていたハンマーでその掛布団の上から同人の後頭部を殴る暴行
を加え,よって,同人に安静加療約2週間を要する後頭部打撲・挫創の傷害を負わせ
たものである。
(法令の適用)
被告人の判示所為は刑法204条に該当するので,所定刑中懲役刑を選択し,その
所定刑期の範囲内で被告人を懲役1年6月に処し,情状により同法25条1項を適
用してこの裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予することとする。
(量刑の理由)
被告人は,10歳の子供である被害者が全くの無抵抗であるのに,布団の上からと
はいえその後頭部を約260グラムという相当の重量のある金属製のハンマーの先
端で殴打しており,態様は危険で凶悪である。酒の影響からか被告人の記憶には混乱
がみられるが,信用性に争いのない被害者の供述から,被害者は,自宅に上がってき
た被告人から逃れるため掛布団の中に潜り込んで隠れた後,周囲を確認しようと掛
布団から顔のみを出し,その際直近に立つ被告人からハンマーで殴りかかられ,とっ
さに頭に掛布団を被った直後に被害を受けたと認められる。掛布団からのぞかせた
被害者の姿勢等から,ハンマーがその頭部付近に当たる可能性を被告人が理解して
犯行に及んだことは明らかである。現に生じた傷害結果も軽くはないが,掛布団を被
るという被害者のとっさの行動がなければより重大な結果が生じる危険性も高かっ
たというべきである。突如理由も分からないまま被害を受けた精神的衝撃なども軽
視できない。被告人は,他の部屋の住人の話から,以前から悩まされていた騒音の原
因が被害者方にあると思い込んで犯行に及んだが,酒の影響もあったとはいえ,話合
いも全くせず,しかも相手が子供と知りながら,いきなりハンマーで殴りかかる理由
としておよそ正当化できるものではない。
このように,本件は傷害の事案の中でも相応に悪質というべきである。被告人が罪
を認めて反省し,二度と被害者やその家族に接触しないことを誓約し,100万円の
被害弁償をし,被害者及びその親権者が被告人の寛大な処分を求めていることや,被
告人にこれまで前科前歴がないことなどを考慮しても,被告人に対し,罰金刑ではな
く懲役刑を科すのが相当であるが,これらの事情に照らし,その刑期を主文のとおり
定めた上,執行猶予を付し社会内で更生する機会を与えるのが相当である。
よって,主文のとおり判決する。
(求刑懲役2年)
平成30年7月11日
名古屋地方裁判所刑事第5部
裁判官 西山志帆

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

もくじ

名前で検索


 あ行

 か行

 さ行

 た行

 な行

 は行

 ま行

 や行

 ら行?

 わ行

 

管理人/副管理人のみ編集できます