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拳銃立てこもり事件 イタリア人に実刑、名古屋地裁

 2017年8月に名古屋市中村区のマンションに拳銃を持った男が立てこもった事件で、銃刀法違反(所持)などの罪に問われたイタリア国籍の無職、メリス・カルロ被告(53)の判決が13日、名古屋地裁であった。山田耕司裁判長は「危険性が高く悪質な犯行」として懲役2年6月(求刑同4年)を言い渡した。
 カルロ被告は17年8月23日、拳銃を持って自宅に立てこもり、約3時間後に説得に応じて確保された。大麻取締法違反(所持)容疑でも逮捕されたが、名古屋地検は不起訴処分とした。
 山田裁判長は判決理由で「殺傷能力の高い拳銃を実際の使用を想定して所持しており、実刑は免れない」と述べた。
 判決によると、カルロ被告は16年5月から17年8月、自宅マンションで拳銃1丁と実弾2発を所持した。
(2018/6/13 12:15 日経新聞)

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平成30(わ)469  銃砲刀剣類所持等取締法違反,火薬類取締法違反
主文
被告人を懲役2年6月に処する。
未決勾留日数中40日をその刑に算入する。
名古屋地方検察庁で保管中のけん銃1丁,弾丸2個,薬きょう
2個を没収する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は,法定の除外事由がないのに,平成28年5月中旬頃から平成29年8
月23日までの間,名古屋市a区内の被告人方において,自動装てん式けん銃1丁
及び火薬類であるけん銃実包2発を所持した。
(法令の適用)
被告人の判示所為のうち,けん銃所持の点は銃砲刀剣類所持等取締法31条の3
第1項前段,3条1項に,けん銃実包所持の点は同法31条の8,3条の3第1項
に,火薬類所持の点は火薬類取締法59条2号,21条にそれぞれ該当するところ,
これらは1個の行為が3個の罪名に触れる場合であるから,刑法54条1項前段,
10条により1罪として最も重いけん銃所持罪の刑で処断することとし(ただし,
火薬類所持罪所定の罰金刑の任意的併科はしない。),その所定刑期の範囲内で被
告人を懲役2年6月に処し,同法21条を適用して未決勾留日数中40日をその刑
に算入することとし,名古屋地方検察庁で保管中のけん銃1丁(同庁平成30年領
第1099号符号1)は判示けん銃所持の,弾丸2個(同号符号6,7)及び薬き
ょう2個(同号符号8,9)は判示けん銃実包所持及び火薬類所持の各犯罪行為を
それぞれ組成した物で,いずれも被告人以外の者に属しないから,同法19条1項
1号,2項本文を適用してこれらを没収し,訴訟費用は,刑事訴訟法181条1項
ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。
(量刑の理由)
本件けん銃は,空包用自動装てん式けん銃を改造したマカロフ型の自動装てん式
けん銃であり,本件実包2発を発射することができ,その殺傷能力は高かった。被
告人は,本件けん銃及び実包2発を知人から購入し,護身用に自宅で1年以上保管
していたところ,被告人によれば,人に襲われそうになったと思って威嚇等のため
に,本件けん銃により本件実包を2発とも発射したことから,本件が発覚したこと
に照らすと,被告人において実際の使用を念頭に置いて本件犯行に及んでいたと認
められる。したがって,本件は危険性が高く悪質な犯行であるといわざるを得ず,
被告人に対し刑の執行を猶予するのは相当でなく,一定期間の実刑は免れない。
そこで,さらに,被告人が一貫して犯行を認めて反省していることや,交通罰金
前科を有するのみであること等の事情も併せ考慮して,主文の刑を量定した。
(求刑懲役4年,主文掲記の各没収)
平成30年6月13日
名古屋地方裁判所刑事第1部
裁判長裁判官 山田耕司
裁判官 諸徳寺聡子
裁判官 島乃奈

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