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B型肝炎再発第2陣訴訟 原告の請求棄却 福岡地裁、「異なる病状」否定

 集団予防接種が原因のB型肝炎の救済を巡り、20年以上前に発症した慢性肝炎が再発したなどとして、50〜60代の男女7人が国に各1250万円の賠償を求めた第2陣訴訟の判決で、福岡地裁は23日、原告全員の請求を棄却した。足立正佳裁判長(中園浩一郎裁判長代読)は、民法の除斥期間(20年)の経過で請求権が消滅したとする国側の主張を認めた。原告側は控訴する方針。
 民法における除斥は、中断などが認められる時効とは異なり、20年の経過で自動的に請求権が消滅する。国の救済策では裁判を起こして和解に至った慢性肝炎患者に1250万円が給付されるが、除斥期間の経過後に提訴した場合は治療中は300万円、治癒状態は150万円に減額される。
 原告は、1986〜94年に慢性肝炎を発症し、治療で一時は症状が治まったが再発した5人と、症状が続いている2人の計7人。提訴時は全員が最初の発症から20年が過ぎていた。原告側は「再発するのは1〜2割で、発症時に将来再発するとして賠償請求することは不可能」などと主張。除斥の起算点について原告側は「再発時」と訴え、国側は「最初の発症時」だと主張していた。
 これに対し判決は、再発や症状の継続を「慢性肝炎という一つの症状の中で連続する経過の一部である」とし、異なる病状ではないと判断。現代の医学では再発などのリスクは認識されているとし「発症時にその発生は予見可能な損害というべきだ」と述べ、起算点は国側が主張する最初の発症時と結論付けた。
 第1陣は、福岡地裁判決(2017年)で「再発時」が起算点と認められたが、福岡高裁判決(19年)で逆転敗訴し、最高裁に上告中。20年6月の広島地裁判決は起算点を「最初の発症時」として原告が敗訴していた。
 原告側の小宮和彦弁護士は「それぞれの原告にとって、再発するかどうかは分からない。極めて不当な判決だ」と憤る。厚生労働省B型肝炎訴訟対策室は「国の主張が認められたものと考えている」とコメントした。【宗岡敬介】
(6/23(火) 17:01 毎日新聞)

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