報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

保育士殺害被告に無期懲役 福岡地裁判決「更生は困難」

 福岡市南区で2016年10月、保育士の肱岡(ひじおか)綾音さん=当時(28)=が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた住所不定、無職冨士田清治被告(49)の裁判員裁判判決が19日、福岡地裁であり、中田幹人裁判長は「有期懲役とする余地はなく、生涯をかけて罪を償うべき」として求刑通り無期懲役を言い渡した。
 被告は別の強盗殺人未遂事件の刑期満了直後に今回の事件を起こした。検察側は「更生は困難」と主張。弁護側は更生の意欲があるとし、可能な限り早期の社会復帰を求めていた。
 判決で中田裁判長は、刑期直後の犯行について「極めて強い非難が向けられるべき」と述べた。前回事件の服役中も再犯防止の取り組みを積極的にしていないとした上で、「更生は困難と言わざるを得ない」とした。
 被告は公判で、動機について「事件2日前に肱岡さんとみられる女性からにらまれ、目を傷つけるつもりだった」と説明したが、中田裁判長は防犯カメラの映像などから2人が遭遇する機会はなかったと判断し、「落ち度のない被害者に対する犯行は理不尽で、経緯にくむべき事情はない」「帰宅後に突如襲われ、命を絶たれた恐怖、未来を奪われた無念さは計り知れない」と述べた。
 判決によると、冨士田被告は16年10月15日、同区南大橋1丁目のアパート2階にある肱岡さん宅に侵入。帰宅した肱岡さんの胸を小型ナイフで2回刺すなどし、同22日、出血性ショックによる多臓器不全で死亡させた。
   ◇    ◇
 「娘は戻ってこない」 被害者両親コメント
 冨士田被告の判決を受け、肱岡さんの両親が代理人弁護士を通じてコメントを寄せた。
 福岡地裁が言い渡した判決は無期懲役。両親は「求刑通りの判決に感謝していますが、被告がこの先も生き続けることに憤りの感情しかなく、極刑でないことは不本意です」と複雑な思いを明かした。
 別事件の刑期満了直後の今回の事件は、再犯や更生の問題も突きつけた。「再犯の可能性が高いと思われる人物の危険性を考え、適切な措置をとる制度が無いのか。無いのであれば、作るべきではないか」と両親は訴えた。
 今月17日が肱岡さんの誕生日だったと明かし、「娘は28歳で時間が止まっている。裁判は終わっても私たちの娘は戻ってきません」と苦しい胸の内を告白。今後は一緒に涙した周囲の笑顔を取り戻したいとも記し「そばにいるはずの娘を安心させてやりたい」と愛する娘を思いやった。
(2018年12月20日 06時00分 西日本新聞)

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

もくじ

名前で検索


 あ行

 か行

 さ行

 た行

 な行

 は行

 ま行

 や行

 ら行?

 わ行

 

管理人/副管理人のみ編集できます