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住民投票 二審も棄却 原告「不当判決」 上告、当事者訴訟提起へ 福岡高裁

 【那覇】石垣市住民投票を求める会の金城龍太郎代表(30)ら30人が市を相手に平得大俣地域への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票の義務付けの確認を求めている控訴審の判決が23日、福岡高裁那覇支部であった。大久保正道裁判長は、個別の実施条例の制定がなければ住民投票を請求する権利が生じないとして原告側の請求を棄却した。原告側は「不当判決」として上告のほか、市民が投票される地位にあるかを確認する当事者訴訟を提起する考え。
 訴訟は、市長の実施義務を定める自治基本条例28条4項の解釈や、住民投票実施の処分性などが争点だった。
 大久保裁判長は「所定の手続きを経て、実施しなければならない」と規定する同条4項について「『所定の手続きを経て』の理解の仕方によっては、市長に対して条例によらない住民投票実施義務を定めており、住民に対し同義務に対応する請求権を付与しているという解釈もありうるところではある」とする一方、27条1項の「案件ごとに定められる条例により住民投票を実施することができる」との規定を根拠に「条例が制定されることを当然の前提にしていると解するのが整合的」と判示した。
 原告側は、市側の答弁書を憲法違反、最高裁判例違反に当たると主張してきたが、判決に言及はなかった。
 原告弁護団の大井琢弁護士は「個別の条例制定が必要との解釈を取れば、憲法94条に違反すると分かっていながらあえて(その解釈を)取った。憲法や原告に対する著しい不誠実、裏切り。一審以上にひどい判決だ」と批判。中村昌樹弁護士も「議会が違憲の条例をつくり、高裁が追認してしまうという恐ろしい判断。憲法違反は明らか」と指摘した。
 ■一審門前払い追認批判 原告側「権利救済から逃走」
 【那覇】石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票実施義務付け訴訟控訴審の棄却判決を受け、原告団と弁護団は23日、県庁で声明を発表し、「義務付け訴訟の門前払いの不当判決をいたずらに追認するもの」と指摘、「住民投票によって政治的意思を表明する権利を奪われ続けている石垣市民の憲法上の権利保障をないがしろにするもの」と批判した。
 憲法94条に違反しているとして「あらかじめ権利救済から逃げ出す結論ありきの暴論を展開しているものというほかない」とも強調した。
 一方、「中山義隆市長が実施義務を負っていることを何ら否定するものではない」として、引き続き住民投票実現に向けて全力で取り組む決意を示した。
 金城龍太郎代表(30)は「住民の意見がつぶされている状況は民主的に危機的な状況。将来の子どもたちの未来を守っていくためにも負けずに戦っていくべきだと実感し直した。心を一つに次のステップに進みたい」と述べた。
 ■中山義隆市長コメント
 本日、福岡高等裁判所那覇支部により言い渡された判決は、控訴人すなわち原告の訴えにつき、原審の那覇地方裁判所判決を引き継ぎ、「本件控訴を棄却する」との判決であり、今回も市の主張を全面的に認めていただいたものと考えております。今後も適切な市政運営に努めてまいります。
(2021年03月24日 八重山毎日新聞)

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