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住吉会会長らの使用者責任認めず 特殊詐欺巡り東京地裁判決

 暴力団住吉会系組員らによる特殊詐欺事件の被害者が住吉会会長らに計1950万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(伊藤繁裁判長)は24日、詐欺グループの組員に1100万円の支払いを命じた。会長らの使用者責任は「住吉会や構成団体の威力を利用して行われたとは認められない」などとして、暴力団対策法と民法の両面で認めなかった。
 2008年施行の改正暴対法は、暴力団組員が資金を獲得する際に組織の威力を利用して他人の生命や財産を侵害した場合、暴力団の代表者も賠償責任を負うと規定している。
 同種訴訟では水戸地裁が23日、暴対法上の使用者責任を認め、住吉会会長らに605万円の支払いを命じる判決を言い渡しており、判断が分かれた。
 東京地裁の原告の女性は息子を名乗る男から電話で「会社の金を使い込んだ」と言われ、1千万円をだまし取られた。訴訟では組員が暴力団構成員としての影響力を利用して「受け子」を管理していたなどと主張し、住吉会会長らトップにも暴対法に基づく責任があると訴えていた。
 伊藤裁判長は判決理由で「受け子をどのように集めて管理していたかは明らかになっていない」と指摘した。詐欺グループの中心とされる人物と住吉会や構成団体との関係も明らかでなく、詐取金が住吉会などの収益になったことを示す証拠もないとして、会長らの民法上の使用者責任も否定した。
(2019/5/24 15:30 日経新聞)

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