報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

群馬の原発避難者 賠償求める裁判2審 国の責任認めず 東京高裁

 福島第一原子力発電所の事故で群馬県に避難した人たちが、国と東京電力に賠償を求めた裁判の2審の判決で、東京高等裁判所は国の責任を認めた1審判決を取り消し、国の責任を認めませんでした。
原発事故で避難した人たちが国を訴えた集団訴訟の高裁判決は全国で2件目で、国の責任を認めた去年9月の仙台高裁の判決とは判断が分かれました。
 原発事故で福島県から群馬県に避難した91人が国と東京電力に総額およそ15億円の慰謝料などを求めた裁判で、4年前、1審の前橋地方裁判所は「津波を予測して事故は防ぐことができた」として、全国の集団訴訟では初めて国と東京電力の責任を認め、3800万円余りの賠償を命じました。
 21日の2審の判決で、東京高等裁判所の足立哲裁判長は「津波の発生を予測できたとは言えず、防潮堤などを設置したとしても津波による原発内の浸水は防げず、原発事故の発生を回避することはできなかった。国の対応に問題があったとは認められない」と指摘し、国の責任を認めませんでした。
 一方で東京電力については賠償責任があるとし、1審よりも賠償額を大幅に増やし、90人に対して1億1900万円余りを賠償するよう命じました。
 原告弁護団「容認できない判決」
 判決の後、原告と弁護団が東京 千代田区で会見を開きました。
 鈴木克昌弁護団長は「判決は、今後も原発施設はいいかげんな設計でも仕方がないと言っているのと同じだ。国の責任や落ち度について、非常に甘い判断していて、容認できない」と強く批判しました。
 いわき市から前橋市に避難した原告の丹治杉江さん(64)は「原発事故から10年たとうが20年たとうが、元の暮らしには戻れず、もう二度といわきには帰れません。原告の苦しみを国は分かっていない。こんな不正義な判決を許すことはできません」と話しました。
 原子力規制委「適切な規制行う」
 福島第一原発の事故で群馬県に避難した人たちが国と東京電力に賠償を求めている裁判の2審の判決で、東京高等裁判所は国の責任を認めた1審判決を取り消し、国の責任を認めませんでした。
 これについて原子力規制委員会は「原発事故の教訓を踏まえて策定された新規制基準の審査を厳格に進めていくことで、適切な規制を行って参りたい」とコメントしています。
 東京電力「判決内容精査し対応検討」
 福島第一原子力発電所の事故で群馬県に避難した人たちが国と東京電力に賠償を求めた裁判の2審の判決で、東京高等裁判所が東京電力に賠償を命じたことを受け、東京電力は「原子力発電所の事故により、福島県民のみなさまをはじめ、広く社会のみなさまに大変なご迷惑とご心配をおかけしていることについて、改めて心からお詫び申し上げます。本日、東京高裁において言い渡された判決について、今後、判決内容を精査し、対応を検討して参ります」とコメントしています。
(2021年1月21日 17時45分 NHK)

国の責任否定 原告「不当判決」 原発事故訴訟控訴審 東京高裁、東電に賠償命令

 東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から群馬県に避難した住民ら91人が国と東電に総額約4億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(足立哲裁判長)は21日、国の責任を否定し、東電のみに約1億2000万円の支払いを命じた。
 1審・前橋地裁判決(2017年3月)は国と東電双方の責任を認め、計約3800万円の支払いを命じていた。国の責任が争われた同種の原発訴訟の高裁判決は2例目で、国の責任を認めた仙台高裁判決(20年9月)と判断が分かれた。
 判決は、政府の地震調査研究推進本部が02年に公表し、福島沖で巨大な地震が起き得ると予測した「長期評価」の信頼性について検討。長期評価は、過去約400年間に巨大津波を起こす地震が三陸沖北部から房総沖の日本海溝寄りで3回発生したことを前提としているが、判決はこの点には異論があったとしたほか、土木学会の知見とも整合しなかったと指摘し、長期評価の知見からは、原発の敷地高を超える津波の発生は予見できなかったとした。
 原告弁護団は「不当な判決。上告審で国の責任を明らかにする」との声明を出した。東京電力ホールディングスは「判決内容を精査し、対応を検討する」、国の原子力規制委員会は「適切な規制をしていきたい」とした。【遠山和宏】
(1/21(木) 18:39 毎日新聞)

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