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新潟水俣病 2審も国の賠償責任認めず 東京高裁

 医師に水俣病と診断されながら国の認定基準で患者として認定されなかった原告2人が国と新潟県、原因企業の昭和電工に損害賠償を求めた新潟水俣病3次訴訟の控訴審判決が23日、東京高裁であった。斉木敏文裁判長は、2人を患者認定しなかった1審・新潟地裁判決(2015年3月)を支持し、原告側の控訴を棄却した。国と県、昭電の責任は認めなかった。
 新潟水俣病を巡る国家賠償責任を求めた訴訟の高裁判決は初めて。地裁では同種訴訟で2件の判決が出ており、いずれも国の責任を否定している。
 高裁判決は1審の判断と同様、原告2人のうち新潟市の40代女性について「阿賀野川の汚染状態が相当改善してから出生している」などとして患者認定しなかった。また、新潟県阿賀野市の80代男性については「阿賀野川の魚の多食は認められず、感覚障害は脳梗塞(こうそく)など別の疾病から生じている可能性が相当ある」とした。
 3次訴訟は07年に提訴され、1審判決は原告11人のうち7人を患者と認めたが、国と県の責任は「(新潟水俣病が公式確認された)1965年以前に阿賀野川流域で熊本と同様の被害発生を認識できなかった」と否定し、昭電のみに賠償を命じた。11人のうち10人が控訴したが、別の患者認定訴訟で勝訴した8人が訴えを取り下げ、2人が原告として残っていた。【近松仁太郎】
 原告側弁護団の高島団長「門前払い 極めて不当だ」
 「門前払いで、国の責任にも触れなかった。極めて不当だ」。判決後、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した原告側弁護団の高島章団長は肩を落とした。
 新潟市を相手に新潟水俣病の患者認定を求めた別訴訟では、東京高裁が昨年11月、公害健康被害救済特別措置法の趣旨に沿って認定基準を柔軟に捉え、原告全員を救済している。
 高島団長は、同じ東京高裁の別の裁判長が出したこの判決と比較し「(今回の判決は)後退が著しい」と述べ、「従来の狭い国の基準に追従しただけの判断」と批判した。原告の40代女性は「ちゃんと事実を見ていない。どうしてこういう判断になるのか。非常におかしな判決」と話し、80代男性は「悔しいが、諦めの気分も強い」と語ったという。弁護団は上告するかどうかを検討する。
 環境省は「詳細は把握していないが、結論として国の主張が認められたと承知している」とのコメントを出した。【近松仁太郎】
(2018年3月23日 15時07分(最終更新 3月24日 00時46分) 毎日新聞)

一審判決を支持、原告の請求を棄却 新潟水俣病3次訴訟控訴審で東京高裁

 水俣病の被害を訴える県内の男女が国と県、原因企業の昭和電工に損害賠償を求めた新潟水俣病第3次訴訟の控訴審判決で、東京高裁の斉木敏文裁判長は23日、一審新潟地裁判決で敗訴した原告2人を「水俣病とは認められない」とし、請求を棄却した。このため、初の高裁判決となった新潟水俣病を巡る行政の責任については「判断するまでもない」として退けた。
 判決理由で斉木裁判長は「2人は汚染された魚を多く食べていたとは認められない」とし、2人が訴えている症状は他の病気が原因の可能性があると判断した。
 阿賀野市の原告男性の症状は「水俣病の主な症状に合致するとは言えない」と指摘。新潟市の原告女性についても「阿賀野川の汚染状況が相当改善した後に出生している」などとし、2人の請求を棄却した。
 新潟水俣病を巡る行政の責任の有無については、これまでの新潟地裁判決(2次訴訟第1陣、3次訴訟)で認められたことはない。今回の高裁判決も「水俣病であるとは認められないから、判断するまでもない」とした。
 判決後、原告側の高島章弁護団長は「行政訴訟で全面勝訴を得て、期待していたが見事に裏切られた。環境省の方針を踏襲しており、不当判決だ」と憤った。
 被告側の環境省と県、昭和電工はそれぞれ「主張が認められた」とし、判決を評価した。
 2015年3月の3次訴訟一審判決は10人中7人を水俣病と判断し、昭和電工に賠償を命じた一方、国と県の責任は否定。原告と昭和電工が控訴した。
 原告らが並行して闘ってきた行政訴訟控訴審での全面勝訴を受け、原告8人が18年2月に訴えを取り下げ、行政訴訟に不参加の2人が今回の判決を受けた。
(2018/03/24 08:25 新潟日報)

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