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法廷で検察に中指突き立て退廷 トランクに1歳児遺棄 男に懲役6年6月 大阪地裁 

 当時1歳の男児を車内に約10時間半放置して熱中症で死亡させ、遺体を車のトランク内のクーラーボックスに隠したなどとして、保護責任者遺棄致死や死体遺棄罪などに問われた無職、大島祐太被告(23)に対する裁判員裁判の判決公判が13日、大阪地裁で開かれ、増田啓祐(けいすけ)裁判長は懲役6年6月(求刑懲役9年)を言い渡した。
 争点は、男児が熱中症で死亡する危険性を認識していたかどうか。弁護側は「車内の気温が急激に上昇することは予測できなかった」と訴えたが、増田裁判長は判決理由で「以前にも車に放置して子供が汗をかいていたことがあり、危険性の認識はあった」と認定した。
 弁護側は「クーラーボックスに入れていたのは男児を手元に置きたいと考えていたから」と死体遺棄罪についても争ったが、増田裁判長は「逮捕を免れる目的だった」と退け、「ホテルに行くために子供を放置したという動機は身勝手で、強い非難は免れない」と指弾した。
 大島被告は、判決内容が不服だったのか、判決言い渡し後、検察官に中指を突き立てるようなしぐさをして退廷した。
 判決によると、大島被告は同居していた鈴木玲奈(れな)被告(26)=同罪などで起訴=と共謀。平成28年4月下旬、2人でホテルに行くために大阪市平野区の駐車場で、鈴木被告の長男、琉聖(りゅうせい)ちゃんと長女(5)を車内に置き去りにして琉聖ちゃんを死亡させるなどした。
(2018.2.13 19:10 産経WEST)

1歳児放置死 元同居者の男に懲役6年6月 大阪地裁

 大阪市内で2016年4月、車内に鈴木琉聖(りゅうせい)ちゃん(当時1歳)を約10時間放置し、熱中症で死亡させたとして母親とともに保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元同居者、大島祐太被告(23)の裁判員裁判で、大阪地裁は13日、懲役6年6月(求刑・懲役9年)の実刑判決を言い渡した。増田啓祐裁判長は「子供らを生命の危険にさらす悪質な犯行」と指摘した。
 弁護側は公判で、大島被告は琉聖ちゃんや姉(5)と親子ではなく、保護責任はなかったと主張。過去に2人を車内に放置しても異変がなく、熱中症の危険を認識していなかったとして保護責任者遺棄致死や死体遺棄などの罪を否認していた。
 判決は、大島被告が琉聖ちゃんらの母親、鈴木玲奈被告(26)=同罪などで起訴=に強い影響力を持ち、子供の世話をしていたことなどから保護責任を認定。以前、琉聖ちゃんらが車内で汗をかき、扇風機を購入しようとしたことなどから、「車内の温度上昇などの危険を認識していた」と指摘し、保護責任者遺棄致死罪の成立を認めた。
 また、遺体をクーラーボックスに入れたのは逮捕を免れるためだったとして、死体遺棄罪も認定した。
 判決によると、大島被告は鈴木被告と共謀。16年4月23日未明から正午まで、同市平野区の駐車場で車内に琉聖ちゃんと姉を放置し、琉聖ちゃんを熱中症で死亡させ、遺体をクーラーボックスに遺棄するなどした。【原田啓之】
(2018年2月13日 19時50分(最終更新 2月13日 19時50分) 毎日新聞)

【衝撃事件の核心】高温車内に1歳男児を放置、死亡させた男女の不可思議な関係…判決後男は驚きの行動

 「何度も車に放置して大丈夫だったので、危険とは思わなかった」。
 被告の男は法廷でこう強弁した。当時1歳の男児と3歳の女児を車の中に約10時間半放置して、2児の母親である女とラブホテルへ行き、男児を熱中症で死亡させた上、遺体をクーラーボックスに隠したとして、保護責任者遺棄致死や死体遺棄罪などに問われた無職の男(23)に対する裁判員裁判が大阪地裁であった。男は男児の死後、この女と同居。判決では「(男児を)置き去りにする危険性は認識できた」として有罪を言い渡されたが、法廷での主張などからは身勝手な言い分が明らかになった。
 10時間半以上も放置
 公判資料によると、事件は平成28年4月23日に発生。男と女(26)=同罪などで起訴=は、同日午前1時45分ごろ、大阪市平野区の屋外駐車場で、まだ当時1歳だった男児と、当時3歳だった長女(5)を放置したまま近くのラブホテルへ向かった。
 男と女は約10時間半、ラブホテルで過ごし、同日正午過ぎに車に戻ったが、男児はすでに熱中症で死亡していた。
 男児の死亡を確認した2人は、警察や消防に通報することなく、ホームセンターに移動。クーラーボックスを購入し、男児の遺体を防臭剤とともに入れた。
 発覚は約7カ月後の同年11月下旬、男児の安否が長期間確認できないため、児童相談所が大阪府警に相談したのがきっかけだった。
 府警が同市住吉区内のホテルにいる2人を発見し、男児の居場所を尋ねたところ、近くの駐車場に止めていた車のトランクからクーラーボックスが見つかった。男児の遺体は約7カ月もの間、埋葬されることなく、クーラーボックスに入れられたままだったのだ。
 両被告の不可思議な関係
 今年1月29日の初公判。男は、冒頭の発言のように熱中症で男児が死亡する危険性の認識を否定。さらにこう続けた。
 「(子供2人を)保護すべき責任があったとも思っていない」
 この主張の背景には女との不可思議な関係があった。
 2人は27年秋、インターネットの出会い系サイトで知り合った。ただし、男は別人の写真を使って「A」としてプロフィルを登録していた。
 女は、直接会ったことはないものの「A」とラインや電話で連絡を取り合ううちに好意を抱き、写真の人物と交際していると思い込むようになった。
 すると、「A」は、男を「血のつながっていない兄弟」と紹介。女は、男の1人2役と気付かないまま「彼氏の親族」として男と会うようになった。
 28年3月中旬、女は「A」に誘われた北海道旅行に行くつもりで、2児を車に乗せて大阪までやってきた。当然「A」と会えるはずはない。女の証言によると、男に「(Aは)やくざにさらわれた」などと嘘を重ねられ、女は大阪で2児とともに車内生活をしながら、「A」に会える日を待つようになった。
 事件はこうした中で発生。その後、2人は「生活を落ち着かせるため」(女)大阪市東住吉区のアパートで同居を始めた。
 2人の生活を支えていたのは女の稼いだ金だったが、女は「A」から《やくざにさらわれたときに助けてくれなくなるから、(男を)怒らせたらアカン》といわれており、男が支配的な立場だった。
 人目の少ない駐車場を探して
 不可思議な関係の2人だったが、女が大阪で生活するようになった28年3月から男児が死亡するまでの約1カ月間、2人は何度も子供を置き去りにしてラブホテルへ行っていた。
 その際、ラブホテルから少し離れた屋外駐車場を使っていたのだが、それは以前、ラブホテルの駐車場に子供を置き去りし、従業員から「もう少しで警察に通報するところだった」と注意されたためだった。
 2人はわざわざ人目がつきにくい駐車場を探し、さらには子供の声が漏れるのを防ぐために窓も閉め切るようになった。
 事件以前には、子供を置き去りにして戻ってくると、子供が汗をかいていたことがあった。
 こうしたことから、検察側は被告人質問で、車内に置き去りにすることの危険性を認識していたのではないかと追及。男は「何度も放置したことがあり、汗をかいていてもすぐに普通に戻っていたので大丈夫だと思った」と言い放ち、「従業員に放置を注意されて、よくないことをしていると考えなかったのか」と問われると、「違うところに止めたらいけるだろうと思った」と述べた。
 検察官に中指立てて退廷
 男児が死亡した当時、車内温度は午前10時に30度を超え、正午には39度に達していたとみられる。車の窓は閉めきられており、男児だけでなく、女児も生命の危機にあった。そんな中、2人は午前10時ごろにルームサービスを注文するなど、ラブホテルでの時間を過ごしていた。
 「幼い子供が暑い車内で苦しんでいるとき、自分たちだけ安穏と過ごす言語道断の犯行」。検察側は厳しい言葉で非難し、懲役9年を求刑した。
 2月13日の判決公判。増田啓祐裁判長は、男と2児は血縁関係などにないものの、女との生活で支配的立場にあり「子供の生活を左右できる立場にあった」と認定。「子供が汗をかくなどの兆候があり、置き去りにする危険性は認識できた」として保護責任者遺棄致死罪の成立を認め、懲役6年6月を言い渡した。
 増田裁判長は量刑理由の説明で、男について「自己の犯行に向き合おうとせず、責任を逃れるような弁解を繰り返している」と指摘する一方、酌むべき事情として「反省の弁を述べている」を挙げた。
 判決の言い渡しが終わって法廷から退出する際、男は、検察官に中指を突き立てた。その姿からは反省の様子は感じ取れなかった。
 男は判決を不服として控訴している。
(2018年3月15日 8時22分 産経新聞)

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