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ペルー人姉弟在留 2審も認めず

 日本で生まれ育ち、大阪の大学と高校に通うペルー人のきょうだいが、両親が不法入国していたことを理由に、暮らしたことのないペルーに強制送還されるのは不当だと主張して在留特別許可を求めていた裁判で、2審の大阪高等裁判所は1審に続いてきょうだいの訴えを退けました。
 大阪の大学と高校に通うペルー国籍の姉と弟は日本で生まれ育ちましたが、両親が20年以上前に不法入国していたことを理由に入管当局からペルーへの強制送還を通告されたため、在留特別許可を求めて裁判を起こしていました。
 1審が去年、「現在の日本での生活は違法状態の上に築かれたものだ」として訴えを退けたのに対し、きょうだいは控訴して、「日本以外で暮らしたことはなく日本語しか話せない。国籍がなくても、人間として守られるべき権利がある」と訴えていました。
 29日の2審判決で大阪高等裁判所の佐村浩之裁判長は、「入管当局は家族全員がいったんペルーへ帰国することを前提に、その後、きょうだいが『留学』の在留資格で日本に再入国することを認め、両親についても一時的な入国を認める選択肢を示していた。きょうだいの事情を考慮したうえでの判断で、在留特別許可を与えないことが、入管当局の裁量を逸脱しているとはいえない」と述べて、1審に続いて訴えを退けました。
 【原告側は上告の方針】。
 自身も原告として在留特別許可を求めていたきょうだいの母親は、判決後の記者会見で、「今の状況をどう言ったらいいか分からず、混乱しています。ただ、娘に判決内容を伝えると、『頑張りましょう』と、落ち込んでいる私を励ますメッセージを返してくれたので、最後まで闘っていきたい」と話していました。
 また、代理人の空野佳弘 弁護士は、「留学の資格で子どもたちが再入国できたとしても、ずっと日本に居続けることを保証できないし、両親と一緒に居続けられるかもわからない。判決は子どもたちの人間的な成長や強制送還による不利益を一切考慮しておらず、受け入れることはできない」と述べ、最高裁判所に上告する方針を示しました。
 【出入国在留管理局コメント】。
 29日の判決について、大阪出入国在留管理局は「主張が認められたと理解している。内容を精査して出入国在留管理制度の適正な運用に一層、努めていきたい」とコメントしています。
 【ペルー人きょうだいの境遇】。
 大学1年生の姉と高校2年生の弟のペルー人のきょうだいは日本で生まれ、両親と暮らしてきました。
 しかし、両親は20年以上前に不法入国していたことから、4年前、父親がペルーに強制送還され、よくとし、母親ときょうだいも強制送還すると通告されました。
 日本から一度も出たことがなく日本語しか話せないきょうだいは母親とともに裁判を起こして在留特別許可を求めてきました。
 2審判決の前に取材に応じた姉は「日本で生まれて、日本で育って、日本の歴史を学んで、小中学校を卒業して、高校も入って、まわりのみんなと何も変わらない生活をしているのに、『ペルーに行けるだろう』という考えが理解できないです」と話しました。
いまは大阪の大学で簿記などを学んでいますが、自分の将来については「裁判の結果で夢は打ち砕かれるから、本当に想像できない。今は友人や多くの人に支えてもらって生きているから、いっぱい知識を学んで、いろいろな人を助けたり、頼られる人間になりたい」と話しました。
(10月29日 17時12分 NHK)

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