報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

漁業者約100人の訴え棄却 「浜の一揆」訴訟/岩手

 岩手県沿岸の漁業者およそ100人が、サケの刺し網漁の許可を求めて県を訴えた、いわゆる「浜の一揆」訴訟で盛岡地裁は23日、訴えを退ける判決を言い渡しました。
 この裁判は沿岸部の漁業者およそ100人が、県が漁業調整規則に基づき禁止している、サケの固定式刺し網漁の許可を求めていたものです。県は漁協などに免許制で、サケの定置網漁を認めていますが、魚の通り道に帯状の網を仕掛け、絡ませて取る固定式刺し網漁は認めず、資源への影響が懸念されると主張していました。裁判で原告側は、「大規模な定置網によるサケ漁が許可されているにも関わらず、一般漁民の刺し網によるサケ漁が許可されないのは不公平だ」と主張し、1人年間10トンの上限をつけ、刺し網漁の許可を求めていました。23日の判決で盛岡地裁の中村恭裁判長は、「固定式刺し漁を許可すれば、漁獲効率の良さなどから、多くの漁業者が参入し、漁獲量の調整が困難になることが懸念される。県が『水産資源の保護培養のため必要がある』として、刺し網漁を不許可とした処分は適法である」と、原告側の漁業者の訴えを退けました。訴えが退けられた原告団の漁業者たちは裁判後、盛岡市内で報告集会を開きました。原告団の藏平団長は判決に落胆するとともに、県に対する不信感をあらわにしました。
 (藏平団長)
 「我々は、漁業者は県を一番信用してきたんです。それがこのような結果になって、情けないというか言葉にならないような状態でございます。見事に裏切られたという、私の考えはそういう考えです」
 原告団の代理人を務めた澤藤統一郎弁護士は、裁判所の判断に疑問を呈しました。
 (澤藤統一郎弁護士)
 「常識とはかなり外れた判決の内容になっています。いわばゼロ回答というか、ほとんど聞く耳を持たないという風に突き返された。私は仙台高裁でもう少しマシな裁判をしてもらいたい」
 原告団は判決前、に「敗訴の際は控訴する」という委任状を用意していて、現在96人いる原告のうち90人が委任状を提出しています。藏団長は控訴について、「弁護士やほかの原告と相談する」と述べるに留まりましたが、訴訟は仙台高裁に場を移して続く見込みです。一方、達増知事は判決を受け、「県の不許可処分の妥当性が、認められたものと考えている。原告の漁業者に対しては、関係者とともにサケ資源の重要性や現状について、理解を求めていきたい」とコメントを発表しました。
(2018年03月23日 18:50 岩手放送)

<岩手・サケ刺し網漁訴訟>「資源再生産に悪影響」盛岡地裁、漁師100人の請求棄却

 サケの固定式刺し網漁を禁止する岩手県の漁業調整規則は不当だとして、県沿岸の漁師100人が県に漁業許可申請の不許可処分取り消しを求めた訴訟の判決で、盛岡地裁は23日、請求を棄却した。原告側は控訴する方針。
 中村恭裁判長は「漁を解禁すると多くの漁業者が参入し、漁獲量の調整が困難になる」と判断。「固定式刺し網漁で採捕されたサケは人工ふ化放流事業の親魚として使用し難く、資源の再生産に悪影響を来す恐れがある」と指摘した。
 定置網漁業者に漁業権を独占させているのは不当とする訴えも「(定置網で)取れるサケは、ほぼ全て人工ふ化放流事業に起因する資源。事業と無関係の固定式刺し網漁による採捕は不公平」と退けた。
 判決によると、漁師らは2014年9月〜15年1月に計3回、小型漁船による固定式刺し網漁の許可を申請。県はいずれも不許可とした。県は資源保護を理由に固定式刺し網漁を禁止する一方、免許制の定置網漁は許可している。
 原告側代理人は「人工ふ化放流事業は養殖ではなく増殖で、稚魚を放した人が資源を独占できるものではない」と反論。達増拓也知事は「処分の妥当性が認められた」との談話を出した。
(2018年03月24日土曜日 河北新報)

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

もくじ

名前で検索


 あ行

 か行

 さ行

 た行

 な行

 は行

 ま行

 や行

 ら行?

 わ行

 

管理人/副管理人のみ編集できます