報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

知人暴行死で懲役4年6月 新潟地裁、差し戻し審判決

 新潟県上越市で平成29年3月、知人男性に暴行し死亡させたとして傷害致死罪に問われた無職、市川和彦被告(52)の差し戻し裁判員裁判で、新潟地裁(佐々木直人裁判長)は4日、懲役4年6月(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
 判決理由で佐々木裁判長は、被告と、事件当時に一緒にいた知人女性=嫌疑不十分で不起訴=が暴行を加えたと認定。どちらの暴行で死亡させたか分からなくても罪に問える「同時傷害の特例」により傷害致死罪が成立すると判断した。
 一方で「被告の暴行と死亡との間に必ずしも因果関係が認められず、単独犯などと比べて刑事責任の差はあるべきだ」と述べた。
 昨年5月の一審判決は、被告単独か、知人女性との共謀による犯行と認定し懲役5年とした。しかし、二審東京高裁は単独犯と証明されておらず、共謀の根拠とした女性の発言も信用できないとして一審判決を破棄し審理を差し戻した。
(2019.10.4 18:16 産経新聞)

上越の傷害致死 知人暴行死、懲役4年6月 地裁差し戻し審判決 /新潟

 上越市で2017年3月、知人男性に暴行し死亡させたとして傷害致死罪に問われた住所不定、無職、市川和彦被告(52)の差し戻し裁判員裁判で、新潟地裁は4日、懲役4年6月(求刑・懲役5年)の判決を言い渡した。【北村秀徳】
 判決によると、市川被告は酒に酔った状態で知人男性(当時76歳)の頭や顔などを複数回殴る蹴るなどの暴行を加えた。市川被告と同じく殺人容疑で逮捕され、容疑不十分で不起訴になった知人女性もともに暴行を加えた。どちらの暴行が原因かは不明だが、急性腎不全による筋挫滅で男性を死亡させた、としている。どちらの暴行で死亡したかが不明な場合、共謀関係でなくとも共犯とみなす「同時傷害の特例」を適用した。
 弁護側は「女性単独での暴行が否定できない」と主張したが、佐々木直人裁判長は、「捜査段階での被告の証言と男性の外傷の位置が合致しており、被告が暴行したことは明らか」として退けた。
 「同時傷害の特例」適用
 この裁判は、昨年5月の1審・新潟地裁の裁判員裁判の判決を、東京高裁が「立証が不十分」として差し戻した初のケースだ。
 焦点になったのは、市川被告と一緒に殺人容疑で逮捕され、後に容疑不十分で不起訴になった女性の関与があったかどうかだ。1審の地裁は「被告と女性が共謀、または被告単独の暴行」として懲役5年の判決を言い渡した。しかし高裁は「女性との共謀の根拠も、被告単独の犯行の根拠も十分に証明されていない」と1審判決を破棄した。
 検察側がこれを受けて適用したのが、刑法207条「同時傷害の特例」だ。複数が暴行を加え、どの暴行が死因につながる致命傷か不明な場合、共謀がなくても共犯として罪に問えるというもの。女性と市川被告が共に暴行した前提でこの特例を適用し、被告の傷害致死罪での立証を補強するねらいだった。
 検察側は「女性と被告双方から暴行があった」とし、どちらの暴行が死因につながったかは不明だが「男性が死因につながる致命傷を与えたのは明白」と主張。女性は「肩を軽くこづいただけ」と暴行を否定したが、地裁はこの特例を適用し、女性の関与があったと認定した。
 女性は既に不起訴になっているため罪に問えない。弁護側は「女性の証言だけで特例を適用するのはアバウトすぎるのでは」と話し、控訴は今後検討するとした。地検の秋元豊次席検事は「主張が受け入れられた適正な判決だと考える」とコメントした。【北村秀徳】
(2019年10月5日 毎日新聞)

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

もくじ

名前で検索


 あ行

 か行

 さ行

 た行

 な行

 は行

 ま行

 や行

 ら行?

 わ行

 

管理人/副管理人のみ編集できます