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万引き再犯 執行猶予中の高齢被告に再度猶予判決 札幌高裁、福祉支援を評価

 執行猶予中に再び万引したとして、窃盗罪に問われた札幌市西区の女(86)の控訴審判決公判が31日、札幌高裁であり、登石郁朗(といしいくろう)裁判長は実刑とした一審判決を破棄し、再び執行猶予付き判決を言い渡した。執行猶予中の再犯に対し、再度の執行猶予が付くのは珍しい。被告は軽度の認知障害で、控訴審では長男が同居を約束したほか、福祉施設関係者が中心となり支援計画書を作成。登石裁判長は「再犯防止に向けた態勢が整えられた」と判断した。
 認知症や精神障害で犯罪を繰り返す被告に対し、服役でなく、福祉的サポートや治療を通じて再犯防止を目指す取り組みは「治療的司法」と呼ばれ、近年広がりつつある。被告代理人の西村武彦弁護士(札幌)は「福祉的支援の重要性について、裁判所が理解を示してくれた」と判決を評価した。
 高裁判決によると、被告は万引で執行猶予中の昨年9月、市内のスーパーでサケの切り身1パックを盗んだ。一審札幌簡裁は今年2月、懲役10カ月の判決を言い渡し、被告側が再度の執行猶予を求めて控訴していた。
 被告は過去に万引を10回以上繰り返し罰金刑などを受けたが、窃盗癖や認知症の治療や福祉的支援を受けていなかった。
(06/01 05:00 北海道新聞)

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