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裁判長の大人げない弁護士イジメ 2度の忌避申し立てで提訴

 黒い法服の中身が白ブリーフだった裁判官は、SNSへの不適切な投稿で戒告処分を受けた。品位を辱めるとの理由だ。ならば、この裁判長の品位はどうか。法の番人には中立公正や廉潔が不可欠だが――。
 今月11月の末、国と法務大臣が被告となった国家賠償請求訴訟の第1回口頭弁論がある。慰謝料220万円を求める裁判だ。
 訴状の内容を簡単に記すと、矛先が向けられているのは、東京地裁所属の裁判官3名。とりわけ、朝倉佳秀裁判長(50)の行為が問題視されている。原告は東京都内の男性で、代理人弁護士が2名。うち1人は連合赤軍の故・永田洋子死刑囚の元弁護人として知られる秋田一惠弁護士である。
 公正を象徴する八咫(やた)の鏡のバッジを身につけた裁判官。よほどでない限り槍玉に挙げられたりしないはずだが、なにがあったのか。秋田弁護士は憤慨して語る。
 「私が原告代理人を務めた、ある裁判で信じられない出来事がありました。担当の朝倉裁判長がすでに別件で私が出席できない水曜日ばかりを三つ、候補日にしてきたのです。いずれも出席できないと回答しました」
 原告代理人は、彼女のみ。
 「今度は絶対に出席不可能と表明していた今年3月の水曜日に、一方的に指定してきました。当然、原告は弁論できません。前代未聞で、不公平のきわみです」
 指定された水曜日の前日に裁判官忌避申し立てを行い、法廷は延期となった。
 傍目にはずいぶんと幼稚な弁護士イジメに映るが、朝倉裁判長とて人の子。魔が差しただけかもしれぬ。しかしそこには、浅からぬ関係が隠されていたのだ。
 2度の忌避申し立て
 その因縁を、秋田弁護士が続けて明かす。
 「別の裁判が原因で、すでに私は朝倉裁判長に忌避申し立てを行っていました。裁判は2014年、私が夫の代理人を担当した離婚訴訟。訴訟に関連して妻側代理人の男性弁護士の行為を弁論で指摘し、準備書面に書いたのです。すると突然、この弁護士から名誉毀損で訴えられた。この担当が朝倉裁判長でした」
 男性弁護士の行為とは、
 「夫の不倫相手と決めつけた女性に対し、500万円を妻に支払うよう迫ったのです。女性は払えないと訴え自殺を仄めかすと、子どもに請求すると言われた。そして風俗で働き、心身ともに壊れるまで追い込まれたと言っています。私はこれを、“ヤクザ以下の行為”と表現しました」
 この男性弁護士と彼の代理人弁護士は「コメントは差し控えます」と言うのみだったが、弁護士であれば、
 「法廷で主張し合うのは当然なのに反論もせずいきなり提訴です。裁判長は、彼の行為について審理も尽くさず、彼の主張をほとんど認める形で名誉感情の侵害を認めました。しかも調停の書面という、当事者以外は誰も見ない文書に“公然性”を認める判決でした」
 判決は17年9月。秋田弁護士に、賠償金121万円の高額判決(係争中)。偏った訴訟指揮と判決だったため、裁判長の偏見を理由に、忌避を申し立てる。これが却下、高裁で棄却され、最高裁への特別抗告中に、期日指定の件での忌避申し立てが出されたのである。
 つまり、冒頭の国賠請求は2度の忌避申し立てのうえに提訴されたのだ。
 さて、裁判長の行状を専門家はどう見るか。元裁判官で中央大学大学院法務研究所教授の升田純弁護士は、
 「真実を明らかにするために準備書面を出すわけで、そこにはある程度、過激な表現があっても許されるという考え方があります」
 と話し、同じく元裁判官の井上薫弁護士はこう評す。
 「開廷できる曜日は決まってはいますけれど、調整はできるはずです。この対応は大人げないですね。違法とまでは言えないですが、不相当。訴訟指揮としては間違っていると思います」
 ブリーフ姿を晒した裁判官は、「裁判官の品位を辱める」として処分された。こちらの裁判長も、十分、品位を辱めていやしないか。「週刊新潮」2018年11月15日号 掲載
(2018年11月15日 5時57分 デイリー新潮)

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