報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

人・かお・トーク 裁判員制度、理解深めたい 甲府地家裁所長・細田啓介さん /山梨

 細田啓介さん(56)
 −−これまでどのような仕事をされてきましたか。
 ◆刑事裁判が長かったですが、1992年から4年間、外交官として米国に赴任しました。日本の経済交渉を担当し、第三者の立場から物事を判断する、裁判官とは異なる経験もしました。特に印象深いのは最高裁事務総局で裁判員裁判の導入に関わったことです。制度は2009年から始まり、今度は裁判長として市民と一緒に事件を裁きました。
 −−裁判官として心掛けていることは。
 ◆裁判官は「何でも判断できる人間」と思われがちで、心がゆがみやすい仕事だと思います。もちろん、すべてお見通しというわけにはいきません。私自身、裁判官の仕事をこなせる人間なのか、自問自答しました。常に努力、勉強をする姿勢が大事だと思います。
 −−裁判員裁判は来年でスタートから10年を迎えます。刑事裁判にもたらした影響は。
 ◆刑事裁判官は刑事事件を裁く専門家として、努力を重ね、緻密な判断をしてきました。一方で、刑事司法は分かりやすいと国民に受け止めてもらえていない面もありました。司法が市民感覚を取り入れたことで、裁判官は国民のために裁判をやっているという自覚を改めて持つことができました。国民との絆を強く意識するようになったと思います。
 −−一方で、裁判員の辞退率の上昇が止まりません。どう見ていますか。
 ◆県内の景気は緩やかな回復を続けており、仕事が忙しくて選任手続きに参加できないという事情が背景にあるとの見方もあります。ただし、それだけが原因ではなく、関心が薄れている側面も無視できません。
 −−改善の一手は。
 ◆裁判員経験者の多くは「やって良かった」と感想を持ちます。「人生観が変わった」と打ち明けてくれた市民もいました。裁判所としても「良い経験ができる」という意義を強調していきたいと思っています。裁判所として、制度を解説する出前講義を行っています。自治体の広報紙を通じて、裁判員を送り出す経営者の声を紹介するなど、理解を深める努力をしていきたい。地裁所長として、自ら動くつもりです。【聞き手・井川諒太郎】
 ■人物略歴
 ほそだ・けいすけ
 1962年東京都生まれ。86年東大法を卒業し、88年に任官。在米日本大使館1等書記官、最高裁事務総局制度調査室長、東京地裁部総括判事などを歴任し、7月から現職。趣味は絵画鑑賞で、韮崎市の大村美術館には2度足を運んでいる。
(2018年11月16日 毎日新聞)

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