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「間接事実の総合評価欠いた」 逆転無罪を破棄、差し戻し 鳥取の強盗殺人事件で最高裁

 鳥取県米子市で平成21年、勤務先のホテル支配人を殺害するなどしたとして、強盗殺人罪に問われた石田美実(よしみ)被告(61)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は13日、「間接事実の総合評価という観点からの検討を欠いている」として、逆転無罪とした2審広島高裁松江支部判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した。1審鳥取地裁の裁判員裁判は懲役18年を言い渡していた。
 4裁判官全員一致の結論。裁判員裁判の有罪判決を覆して全面無罪とした2審判決が最高裁で破棄されるのは初めて。
 石田被告は21年9月、勤務先だったホテルで、男性支配人=当時(54)=の首をひものようなもので絞めるなどし、現金約43万円を奪った上、27年9月に多臓器不全で死亡させたとして起訴された。
 被告は公判で無罪を主張。1審は、被告が事件翌日に千円札230枚を自分の口座へ入金していたこと、当日にホテルを訪れていたことなどから、「被告が犯人」として、殺人と窃盗罪で有罪を言い渡した。
 一方、2審は、大量の千円札が、ホテルから奪われた金であるという直接証拠がないことなどから、無罪とした。
 同小法廷は「日常生活で、230枚もの千円札を持っていることは通常ない」と指摘。これは被告人が犯人であることを推認させる事情であるにもかかわらず、「2審がそうした観点で検討した形跡がない」とし、間接事実の総合評価という観点での検討が十分でないと判断した。
(2018.7.13 18:25 産経ニュース)

鳥取・米子のホテル支配人強殺 1審裁判員 「逆転無罪」初の破棄 最高裁

 鳥取県米子市で2009年、ホテル支配人を殺害したとして強盗殺人罪に問われた同市の無職、石田美実被告(61)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は13日、逆転無罪を言い渡した2審・広島高裁松江支部判決(17年3月)を破棄し、審理を同高裁に差し戻した。小法廷は「2審判決は間接証拠の総合評価を欠き、1審判決の不合理さを具体的に示していない」と指摘した。
 裁判員制度が始まった09年以降、裁判員の有罪判決を覆して全面無罪とした2審判決が最高裁で破棄されるのは初めて。今後、高裁は間接証拠を総合評価してもなお、無罪とできるか審理をやり直す。
 石田被告は09年9月、勤務先だったホテルで支配人の首を絞めて殺害し、売上金を奪ったとして起訴された。1審・鳥取地裁は16年、被告が事件翌日に230枚の1000円札を口座に入金した点や、犯行時間帯に現場付近にいたとみられる点などを踏まえ、殺人と窃盗罪を適用し懲役18年とした。これに対して2審は「入金した1000円札が被害金そのものである証拠はない」などとして無罪を言い渡していた。
 小法廷は「日常生活で230枚もの1000円札を持ち合わせることは通常なく、被告の犯人性を相当程度推認させる」と指摘。2審判決について「1審判決を分断して個別に検討しており、証拠の総合評価をしていない」と結論付けた。裁判官4人全員一致の意見。【伊藤直孝】
(2018年7月14日 毎日新聞)

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