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ビキニ訴訟 国賠請求棄却 被ばく隠匿、否定 高知地裁判決

 1954年に米国が太平洋・ビキニ環礁付近で実施した水爆実験を巡り、周辺で操業していた元船員や遺族ら45人が慰謝料など計約6500万円を求めた国家賠償請求訴訟で、高知地裁は20日、請求を棄却した。元船員らは「国が被ばくの事実を隠した」と主張していたが、西村修裁判長は、元船員が賠償を請求できる期間は既に過ぎており、隠匿もなかったと判断した。元船員側は控訴する方針。
 判決などによると、静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」の被ばくについて、米国が法的な責任を問われない「見舞金」200万ドル(当時で約7億2000万円)を日本政府に支払うことで日米両政府が合意し、政治決着した。周辺にいた他の船に関する資料について日本政府は86年に国会で「ない」と答弁したものの、2014年になって延べ556隻の検査結果を開示。うち延べ12隻に一定量以上の被ばくがあったとする一方、「健康被害が生じるレベルを下回っている」と結論付けた。
 西村裁判長は判決で、元船員が被ばくした事実を認定したが、「被ばくの事実が隠された」とする元船員側の主張については、民法で賠償請求権が消滅すると規定された「除斥期間」(20年)が経過していると判断。検査結果の開示遅れに関しても、情報公開法の成立が99年だったことに触れ、「(各省庁が)ずさんな管理をしていた可能性も否定できず、意図的に隠匿されたとは断言できない」とした。【松原由佳】
(2018年7月21日 毎日新聞)

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平成30年7月20日判決言渡同日原本領収裁判所書記官
平成28年(ワ)第129号損害賠償請求事件
口頭弁論終結日平成30年2月16日
判決
当事者の表示別紙1当事者目録記載のとおり
主文
1原告らの請求をいずれも棄却する。
2訴訟費用は原告らの負担とする。
事実及び理由
第1請求
1被告は,当事者目録第1の1記載の各原告に対し,それぞれ0万円及びこ
れに対する平成26年9月19日から各支払済みまで年分の割合による金員
を支払え。
2被告は,当事者目録第1の2記載の各原告に対し,それぞれ0万円及びこ
れに対する平成26年9月19日から各支払済みまで年分の割合による金員
を支払え。
3被告は,当事者目録第1の3記載の各原告に対し,それぞれ66万6666円
及びこれに対する平成26年9月19日から各支払済みまで年分の割合によ
る金員を支払え。
4被告は,当事者目録第1の4記載の各原告に対し,それぞれ0万円及びこれ
に対する平成26年9月19日から各支払済みまで年分の割合による金員を
支払え。
被告は,当事者目録第1の記載の各原告に対し,それぞれ33万3333円
及びこれに対する平成26年9月19日から各支払済みまで年分の割合によ
る金員を支払え。
6被告は,当事者目録第1の6記載の原告に対し,万円及びこれに対する平
成26年9月19日から支払済みまで年分の割合による金員を支払え。
第2事案の概要
本件は,アメリカ合衆国(以下「米国」という。)が昭和29年3月から同年
月にかけて,マーシャル諸島共和国ビキニ環礁及びその付近において,核実験を
行い,その周辺の海域において漁船員らが被ばくしたにもかかわらず,被告が,
被ばくの事実及び被ばくに関する記録を平成26年9月19日に開示するまで
の間隠匿したこと及び被ばく者について追跡調査や生活支援等の施策を実施し
なかったことが違法であるとして,被ばくした漁船員及びその遺族並びにこれら
の者の支援者である原告らが,主位的に,被ばくした漁船員は,必要な治療を受
け,生命及び健康を維持する権利等を侵害され,支援者は被告の違法行為により
貴重な時間を浪費したとして,予備的に,上記被ばく資料の開示により,原告ら
は,被告による違法行為を知り,大きな怒りと衝撃を受けて損害が発生したとし
て,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づき,漁船員及びその支援者である原
告一人につき0万円,遺族である原告らは0万円に対する法定相続分の
割合を乗じた額の損害(合計6486万6664円)及びこれらに対する最終的
な違法行為の日である上記資料開示の日から支払済みまで民法所定の年分の
割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
1前提事実(当事者間に争いのない事実及び当裁判所に顕著な事実並びに掲記の
証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)
当事者
ア原告ら
本件被ばく者
別紙2の「漁船員」欄記載の者(ただし,被ばくに関する証拠がない原
告Aを除く。以下,「本件被ばく者」という。)は,昭和29年3月1日か
ら同年月14日当時,同別紙2の「被災船」欄記載の各船の漁船員であ
った(このうち,存命の者が,別紙1当事者目録記載第1の1の原告ら(但
し,後記支援者原告を除く。)である。)。
遺族原告
別紙2の「相続人である原告(続柄)」欄記載の原告ら(別紙1当事者目
録第1の2ないし第1の6記載の原告ら。以下「遺族原告」という。)は,
同別紙2の「漁船員」欄記載の者の相続人である(枝番を含む甲14)。
支援者原告
原告B(以下「原告B」という。)及び同C(以下,「原告C」といい,
両名を指して「支援者原告」という。)は,本件被ばく者の支援や調査等に
長年携わってきた者である(弁論の全趣旨)。
イ被告は,日本国である。
米国によるビキニ環礁及びその付近での核実験(本件核実験)
米国

その後

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