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伊方原発差し止め、住民の抗告棄却…高松高裁

 四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)について、愛媛県の住民10人が運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、高松高裁は15日、住民側の抗告を棄却した。3号機は10月27日に再稼働しており、今月28日から営業運転を行う。
 最大の争点は、1万年に1回とされる巨大噴火が阿蘇山(熊本県)で起きる可能性とその影響だった。神山隆一裁判長は「阿蘇山で巨大噴火が生じる可能性が相応の根拠をもって示されていない」と述べた。
 このほか、▽耐震設計で想定した最大規模の地震の揺れ(基準地震動)▽福島第一原発事故後に原子力規制委員会が定めた新規制基準――の合理性も改めて争点になったが、いずれも住民側の主張を退けた。
 一方、事故時の住民の避難計画について違法ではないとしたが、「対策が不十分で、国や自治体は万全を期すべきだ」と指摘した。
 仮処分は2016年5月、住民側が松山地裁に申し立てた。昨年7月、地裁は「対応不可能な火砕流などが原発運用期間中に到達する具体的な危険性はない」などとして却下し、住民側が即時抗告していた。
 3号機を巡っては、昨年12月、広島高裁が巨大噴火による危険性を指摘し、運転を差し止める決定を出し、今年9月25日、同高裁の別の裁判長が四電の異議を認め、差し止めを取り消した。
(2018年11月15日 11時47分 読売新聞)

伊方原発の運転認める 高松高裁決定

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、愛媛県の住民が申し立てた仮処分の即時抗告審で、高松高裁は15日、申し立てを退けた松山地裁決定を支持し、運転を認める決定をした。四国電は10月27日に3号機を再稼働させており、11月28日の営業運転再開に向けて準備を進める。
 神山隆一裁判長は火山リスクについて、伊方3号機から約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラで運用期間中に「破局的噴火」が起きる根拠は不十分で「立地が不適とは考えられない」とした原子力規制委員会の判断を追認した。
 規制委が策定した新規制基準のうち、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)に関する定めに合理性があると判断。3号機は基準に適合し「最新の科学的、専門技術的知見に照らしても相当」とした。一方、避難計画には「住民の輸送能力や放射線防護施設の規模が不十分」と指摘し、改善を求めた。
 伊方3号機を巡っては広島高裁が2017年12月の仮処分決定で、阿蘇カルデラで破局的噴火が起きた際の火砕流到達のリスクを指摘し、運転禁止を命令。しかし18年9月の異議審決定で同高裁が覆し再稼働を認めた。
 17年7月の松山地裁決定は、国内最大級の活断層「中央構造線断層帯」の近くに立地する伊方原発の基準地震動について、震源モデルを適切に考慮するなどし不合理な点はないと指摘。火山についても約9万年前の阿蘇カルデラ噴火の火砕流が、同原発がある佐田岬半島で確認されたとの知見はなく、運用期間中に危険性がないことは相当の資料で立証されたとし、申し立てを却下した。〔共同〕
(2018/11/15 11:11 (2018/11/15 13:20更新) 日経新聞)

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