報道等をもとに日本の裁判官の情報を収集、掲載しています。

在外被爆者訴訟、遺族ら敗訴 広島地裁も「請求権消滅」

 広島で被爆後、台湾や韓国に渡った在外被爆者の遺族が、援護の対象外とされたのは違法だとして、国に損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、広島地裁(小西洋裁判長)と大阪地裁(絹川泰毅〈やすき〉裁判長)であった。いずれも請求を退けた。提訴時点で被爆者の死後20年が経過しており、損害賠償請求権が消滅する「除斥期間」が過ぎているとした。
 広島地裁の原告は、1994年に71歳で亡くなった台湾籍の女性被爆者の遺族4人。110万円の賠償を求め、2015年に提訴した。在外被爆者訴訟で国は原則和解に応じてきたが、除斥期間が過ぎたとして争う姿勢に転じ、今回の訴訟の争点となっていた。
 遺族側は、死後20年経過していても和解に応じたケースが過去にあったとし、「正義・公平の理念に反する」と主張。しかし、判決は除斥期間内の提訴も可能だったと判断した。
 遺族側によると、女性は46年ごろ台湾に渡り、その後子宮がんを患ったとされる。被爆者健康手帳も取得していたとされるが、がんなどを患っているときに支給される健康管理手当は受け取っていなかった。
 在外被爆者をめぐっては旧厚生省が74年、被爆者への手当支給について定めた旧原爆特別措置法は国内に居住する被爆者にのみ適用されると通達。96年以降、被爆者らが国を提訴し、国が敗訴したことなどを受け、国は2003年に通達を廃止し、その後、裁判で被爆者健康手帳の保有など受給資格が確認できれば和解する方針を示した。これまで計約6千人と和解。中には除斥期間が経過してから和解した原告約170人も含まれる。
 大阪地裁の原告は、1978〜95年に死亡した在外被爆者4人の遺族24人。絹川裁判長は1月、同様の訴訟で除斥期間を理由に遺族らの訴えを退けており、28日の訴訟も同じ合議体が担当した。(小林圭、大貫聡子)
(2018年2月28日16時23分 朝日新聞)

在外被爆者訴訟 遺族が敗訴 広島、大阪地裁が請求棄却

 広島で被爆後に台湾へ帰った女性(故人)が被爆者援護法から除外されたのは違法だとして、遺族が国に110万円の損害賠償を求めた訴訟で、広島地裁(小西洋裁判長)は28日、女性の死後20年がたち、賠償請求権が消滅する「除斥期間」が過ぎたという国の主張を認め、原告の請求を棄却した。
 在外被爆者の国家賠償訴訟で、除斥期間を巡る初判断だった1月の大阪地裁判決と同様に、除斥期間を適用して原告敗訴を言い渡した。弁護団などによると、同種訴訟が大阪、広島、長崎の各地裁で起こされ、国は除斥期間を理由に約600人と争っている。
 原告は広島で被爆した後、台湾に戻った女性の遺族4人。女性は子宮がんを患って1994年に死亡し、遺族が2015年に提訴していた。
 国は1974年に援護法の対象を国内に限る通達を出し、韓国や台湾などの在外被爆者に健康管理手当などを支給しなかった。最高裁は2007年に通達を違法と判断し、国は訴訟を通じて約6000人と和解して1人当たり110万円を支払ってきた。死後20年が過ぎた遺族も含まれていたが、国は16年に突然、「除斥期間に気付いた」として和解に応じない姿勢に転じた。
 原告側は「在外被爆者は違法な国の通達で権利の行使が困難になり、援護が受けられなかった被害者だ」と指摘。「加害者である国が20年が経過したと主張し、賠償義務を免れるのは著しく正義・公平の理念に反する」として除斥期間を適用しないよう訴えていた。
 除斥期間は、権利を行使せず一定期間が過ぎると、自動的に権利が消滅するという考え方。民法は不法行為から20年で賠償請求権が消滅すると定めている。適用は厳格で、制限されるのは「著しく正義・公平に反する」場合とされる。
 筑豊じん肺訴訟やB型肝炎訴訟の最高裁判決(それぞれ04、06年)では、除斥期間の起算点を加害行為が行われたではなく発症時と捉えるなどし、救済対象を拡大させたケースがある。
 大阪地裁も請求棄却
 一方、大阪地裁(絹川泰毅裁判長)も28日、広島で被爆後に韓国に帰国した被爆者4人の遺族24人の請求を棄却した。
 4人は1978〜95年に死亡しており、判決は除斥期間が経過したと判断した。絹川裁判長は、韓国人被爆者31人の遺族151人の請求を棄却した1月の大阪地裁判決(遺族側が控訴)でも裁判長を務めた。【東久保逸夫、原田啓之】
(2018年2月28日 15時19分(最終更新 2月28日 18時07分) 毎日新聞)

死後20年、遺族再び敗訴 在外被爆者、除斥期間争点 大阪・広島両地裁

 広島市で被爆後に韓国や台湾に渡った男女が長年の間被爆者援護法の適用外とされたのは違法として、遺族が国に損害賠償を求めた訴訟2件の判決で、広島地裁(小西洋裁判長)と大阪地裁(絹川泰毅裁判長)は28日、いずれも請求を棄却した。
 提訴時点で被爆者本人の死後20年以上が経過し、民法の「除斥期間」に伴って遺族の請求権が消滅したかどうかが争点となった同種訴訟で2、3例目の司法判断。いずれも除斥期間の経過で請求権が消滅したと判断したとみられる。
 初の判断だった1月の大阪地裁判決は今回と同じ絹川裁判長が審理を担当。遺族らはいずれも本人の死後20年が経過する前に提訴できたと判断し、除斥期間の経過による原告側の全面敗訴を言い渡していた。
 在外の被爆者は昭和49年〜平成15年の間、国の通達に基づき医療費支給などの適用外だったが、19年の最高裁判決が通達の違法性を認めて国の賠償責任が確定。国は本人の死後20年以上が経過したケースでも遺族延べ175人と和解を通じ賠償に応じてきた一方、28年秋以降は除斥期間の経過を理由として一部の遺族に対する賠償を拒否する方針に転じた。
 原告は大阪地裁が昭和53〜平成7年に死亡した韓国籍の男女4人の遺族で、広島地裁は6年に死亡した台湾籍の女性の遺族。除斥期間が適用されれば、国がこれまで和解に応じた遺族との公平性に著しく反すると主張している。
 在外被爆者訴訟は両地裁のほかに長崎地裁でも複数争われている。
(2018.2.28 14:05 産経WEST)

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

もくじ

名前で検索


 あ行

 か行

 さ行

 た行

 な行

 は行

 ま行

 や行

 ら行?

 わ行

 

管理人/副管理人のみ編集できます