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えびす食中毒事件 肉の卸売業者と和解 金沢地裁

 2011年に5人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家(やきにくざかや)えびす」の集団食中毒事件で、運営会社「フーズ・フォーラス」(東京都、特別清算中)と被害者8人が肉の卸売業者「大和屋商店」(東京都)に約3億1000万円の損害賠償を求めた訴訟は7日、金沢地裁(大嶺崇裁判長)で和解が成立した。フーズ社側代理人によると、和解内容は、大和屋が保険会社から受け取る保険金総額1億円を被害者と遺族に分配するなどとしている。
 フーズ社は、被害者補償の原資とする目的で12年8月に提訴。被害者に参加を呼びかけた。原告となった8人に加え、111人が利害関係人として訴訟に参加した。1億円は解決金として被害の程度に応じて分配される。
 食中毒事件をめぐっては、どの流通過程で菌が付着したかなど具体的な過失は特定されていないが、和解条項で大和屋は「食中毒事件について心より陳謝する」としている。
 一方、富山県の遺族ら9人がフーズ社と大和屋などに約2億5700万円の損害賠償を求めた訴訟は、東京地裁で係争中。今回の和解を受け、大和屋は被告から外れる見通し。
 利害関係人として参加した東京地裁訴訟の原告らは7日、金沢市内で記者会見した。妻(当時43歳)と義母(同70歳)を亡くした小西政弘さん(54)は「大和屋を許したという気持ちは持てない」と語った。【日向梓、鶴見泰寿】
 【ことば】焼肉酒家えびす集団食中毒事件
 2011年4月、「焼肉酒家えびす」の生ユッケなどを食べた富山、石川、福井、神奈川4県の181人が食中毒症状を訴え5人が死亡した。病原性大腸菌O111やO157が検出された。富山県警などは16年2月、業務上過失致死傷容疑で運営会社「フーズ・フォーラス」の元社長と卸売業者「大和屋商店」の元役員を書類送検。富山地検は同年5月、容疑不十分で不起訴処分にした。厚生労働省は12年7月から牛の生レバーを生食用として販売・提供することを禁止した。
(2017年9月7日 20時20分(最終更新 9月7日 23時30分) 毎日新聞)

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