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出所2日で無銭宿泊未遂 懲役2年4月…岐阜地裁判決

刑務所戻るため罪重ね / 受刑者へ自立の訓練必要
 「刑務所に入りたかった」――。刑務所を出所した2日後、所持金37円で岐阜市のホテルに無銭宿泊をしようとしたとして、詐欺未遂罪に問われた住居不定、無職の男性被告(53)に対し、岐阜地裁(岩田澄江裁判官)は19日、懲役2年4月(求刑・懲役3年)の判決を言い渡した。裁判では出所後の足取りが判明し、服役を繰り返す男性被告の姿が浮き彫りになった。専門家は「『また、犯罪を犯せば刑務所に戻れる』という思考に陥る累犯受刑者は多くいる」と分析している。(大井雅之)
 ■出所と服役繰り返す
 「被告を懲役2年4月に処する」。この日、証言台の前で、男性被告は表情を変えないまま直立し、判決を聞いた。
 判決によると、男性被告は5月22日午前4時5分頃、岐阜市内のホテルで、代金を支払う意思も能力もないのに、チェックインのパネルを操作して入室。滞在して飲食のサービスを受けようとしたが、料金が前払い制だったため、目的を遂げられなかった。
 男性被告の本籍は岐阜市。高校卒業後は土木建設会社に就職し、現場監督なども務めた。しかし、1998年頃から詐欺や窃盗を重ね、前科10犯を数える。
 冒頭陳述によると、男性被告は近年、出所と服役を繰り返していた。2011年9月、無銭宿泊で懲役1年6月の刑を受けた。刑を終えた2日後、無銭飲食を働き、懲役1年10月の実刑。この刑を終えた4日後、再び無銭宿泊。名古屋刑務所(愛知県みよし市)で、懲役2年2月の刑に服した。
 ■お巡りさんを呼んで
 公判では、出所後の男性被告の足取りが明らかになった。男性被告は逮捕される2日前に名古屋刑務所を出所。報奨金を3800円もらい、岐阜市内に戻った。職を求めてハローワークに行こうとしたが、土曜日だったので諦めた。食事などに使い、所持金は37円。泊まる場所もなく、駅や公園で寝ようとも思った。空腹で喉も渇いた。
 結局、「無銭飲食か無銭宿泊をして、刑務所に戻ろう」とホテルに入った。無銭宿泊が発覚し、自ら「お巡りさんを呼んで」と伝えたという。
 被告人質問では「被害者に対し、申し訳ないという気持ちはあるか?」と問われ、「はい、あります」と反省を口にしたが、どことなく慣れた口調にも聞こえた。裁判は淡々と進み、ものの30分で結審した。
 量刑について、岩田裁判官は「出所後、わずか2日で所持金を使い果たして困窮し、刑務所に戻れば生活に困らないと考え、本件犯行に及んだ。安易かつ、身勝手な行動に酌量の余地はない」と指摘した。
(2017年07月20日 読売新聞)

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