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児相の面会制限、違法 栃木県に賠償命令 両親の訴え一部認める

 虐待の疑いで保護され児童養護施設にいる長男(14)との面会を2年間にわたり行政指導で制限したのは違法として、両親が栃木県に660万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宇都宮地裁(伊良原恵吾裁判長)は3日、原告の訴えを一部認め、県に15万円の支払いを命じた。
 判決によると、長男は2017年1月、虐待の疑いで県南児童相談所(栃木市)に一時保護され、同年3月に児童養護施設への入所が決定した。両親はその後、長男との面会を求めたが、児相は長男の意向などを理由に行政指導として、会うことを認めてこなかった。
 判決で伊良原裁判長は、面会制限は特段の事情がある場合に行政指導で継続できるとした上で、母親については長男への身体的な虐待を加えた事実が認められないことから「保護者として面会する権利を侵害し、違法な行政指導だった」と県側の過失を認めた。一方、父親については「長期にわたり身体的虐待を行い、長男も面会を拒絶していた」と制限の必要性を認めた。
 判決後、記者会見した原告側の高島惇弁護士は、「面会制限の行政指導を違法とした判断は過去にないと思う。判決をきっかけに、児相による行政指導の運用が見直されるといいのではないか」と話した。県は「対応を検討中」としている。【玉井滉大】
(3/4(木) 9:42 毎日新聞)

母親の面会制限は「違法」 児相指導の栃木県に賠償命令 宇都宮地裁

 父親から虐待され児童養護施設に入所した長男(14)との面会を制限したのは違法などとして、両親が栃木県内の児童相談所(児相)を所管する県に計660万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、宇都宮地裁であった。伊良原恵吾(いらはらけいご)裁判長は、虐待をしていない母親について「保護者として面会通信などを行う権利や法的利益を侵害した」と県側の対応を一部違法とし、慰謝料など15万円の支払いを命じた。父親の請求は棄却した。
 児相は2017年3月、両親の同意を得て当時小学生だった長男を施設に入所させたほか、児童福祉法に基づく行政指導として両親に面会や通信を制限。両親は18年7月に提訴した。
 判決で伊良原裁判長は、母親は親子関係を再構築するプログラム受講に積極的な姿勢に変化したことや、長男の母親に対する姿勢が軟化したことなどを重視。遅くとも18年5月中旬ごろからの行政指導は「違法」だったと判断した。
 一方、父親については「長男に虐待を想起させて精神的に不安定にさせ、親子関係の再統合を妨げる蓋然性(がいぜんせい)が高い」とし、行政指導の違法性を認めなかった。
 県庁で記者会見した原告代理人の高島惇(たかしまあつし)弁護士は「面会制限は全国的に常態化しているので価値ある判決。今後の運用が見直されてほしい」と指摘。県こども政策課は「コメントは差し控えたい」としている。
 「子ども虐待防止ネットワークとちぎ」の福田雅章(ふくだまさあき)代表(59)は「子どもと親が会うことは親子関係の再構築に重要。その意味で判決は妥当」とする一方、「児相は同居に際し最悪の事態を想定するので慎重になる気持ちは理解できる。虐待が繰り返されないよう、地域でサポートが受けられる仕組みが必要」とした。
(3/4(木) 10:01 下野新聞)

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