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認可外保育施設で乳児死亡 市などに賠償命じる判決 宇都宮地裁

 平成26年に、宇都宮市にある認可外保育施設で、生後9か月だった赤ちゃんが死亡したのは、市や施設が適切な対応を取らなかったことが原因だとして、両親が市と施設側に損害賠償を求めていた裁判で、宇都宮地方裁判所は、市の責任も認め、総額で6300万円余りを支払うよう命じる判決を言い渡しました。
 平成26年7月、宇都宮市にある認可外保育施設「託児室といず」に預けられていた、生後9か月の山口愛美利ちゃんが、熱中症で死亡しました。
 両親は、施設が体調を崩した子どもに医療措置を行わなかったほか、施設内で虐待が行われていると通報を受けていた市が、適切な調査や指導を行わなかったなどとして、市と施設側に対し合わせて、およそ1億1400万円の損害賠償を求めていました。
 3日の判決で宇都宮地方裁判所の伊良原恵吾裁判長は、愛美利ちゃんが下痢や発熱の症状があったのに対し「元施設長は、水分補給などや医師の診断や治療を受けさせる義務を怠った」と施設側の責任を指摘しました。
 そして、市については施設内で虐待が行われていると複数の通報を受けて行った立ち入り調査を、事前通告せずにできたのに、事前通告したことに対して、「虐待的保育を防止するうえで極めて不十分だったといわざるをえない。適切な調査が行われていれば、熱中症死は発生しなかった蓋然性が高い」として、宇都宮市の責任も認め、6300万円余りを一部は市も連帯して支払うよう命じる判決を言い渡しました。
 この問題をめぐっては、施設の元施設長が、保護責任者遺棄致死などの罪で起訴され、4年前に懲役10年の判決が確定しています。
 宇都宮市長「判決文の内容を精査したうえで検討」
 判決を受けて宇都宮市の佐藤栄一市長は「今後の対応については、判決文の内容を精査したうえで、検討していきたい」というコメントを出しました。
 両親「市の調査が不十分と認めてくれ 評価」
 原告の山口愛美利ちゃんの両親は、判決を受けて宇都宮市内で会見しました。
 この中で、愛美利ちゃんの父親は「裁判所が、市の調査が不十分だと認めてくれたことは評価したい。『といず』のような施設が生まれた責任は宇都宮市にあると思っているので、これからの日本のためによき判例にしてほしい」と話していました。
 また、愛美利ちゃんの母親は「市の責任が認められたことは、私たちの気持ちをくみ取ってくれた判決だと思うので、うれしく思います。悪質な施設を見つける仕組みを作って、少子化の中でも、安心して子育てできる世の中になってほしい」と話していました。
(2020年6月3日 19時36分 NHK)

女児死亡6300万円賠償命令 保育施設側と宇都宮市に

 宇都宮市の認可外保育施設「といず」で平成26年7月、当時生後9カ月の山口愛美利(えみり)ちゃんが死亡したのは施設と市に問題があったからだとして、両親が運営会社と市に計約1億1400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、宇都宮地裁であった。伊良原恵吾裁判長は運営会社や市などの責任を認め、計約6300万円の支払いを命じた。
 元施設長の木村久美子受刑者(63)については、愛美利ちゃんに適切な医療を受けさせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪などで懲役10年の判決が確定。今回の訴訟では、事件前に施設が不適切な保育を行っていたとの匿名通報を受けていた市の対応に問題があったかが争点となっていた。
 伊良原裁判長は、抜き打ちの施設への立ち入りや継続調査を怠った市の対応を「極めてずさんかつ不十分なもの」と指摘。市が適切な調査や指導などを行っていれば死亡事故が起きなかった可能性があるとして市の過失を認めた。ただ、不十分ながら調査は行っていたなどとして賠償額を減額した。
 施設側についても、愛美利ちゃんの熱中症の症状を認識しながら、水分補給や医師の診断を受けさせるなどの義務を怠ったとした。
 判決言い渡し後、会見した父親(54)は「市の調査が不十分だったことを認めた判決は評価したい。愛美利の死は無駄ではなかったとほめてやりたい」と話した。
(6/3(水) 18:44 産経新聞)

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